大竹伸朗展 ニューニュー Shinro Ohtake: NEWNEW
会期:2013年7月13日(土)-11月4日(月・祝) *会期中無休
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
助成:芸術文化振興基金、公益財団法人花王芸術・科学財団、財団法人自治総合センター
協力:Take Ninagawa
*本展は宝くじの助成を受けて実施します。
◎観覧料:一般950円(760円) 大学生650円(520円) 高校生以下または18歳未満・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方は無料
*常設展「猪熊弦一郎展」の観覧料を含みます。
*( )内は前売及び20名以上の団体料金。「瀬戸内国際芸術祭2013」夏及び秋会期中、パスポートをお持ちの方も( )内の料金でご覧いただけます。
*8月24日(土)・25日(日)は当館1階ゲートプラザにて「まるがめ婆娑羅まつり」開催のため観覧無料(ただし展示室内に音が響く場合があります)
*本展は「ミューぽん」に参加しています。アプリをお持ちの方はクーポンのご利用でお二人様まで( )内の料金でご覧いただけます。
◎前売券販売場所
[丸亀]あーとらんどギャラリー(0877-24-0927) オークラホテル丸亀(23-2222) おみやげSHOPミュー(22-2400) きままや(22-9361)
◎概要
大竹伸朗、待望の新作展
大竹伸朗(1955-)は、1980年代初頭に鮮烈なデビューを飾って以来、絵画を中心に音、写真・映像、印刷などの表現を取り込みつつ、旺盛かつ多彩な活動を展開してきました。また、異分野のアーティストとのコラボレーションでも知られており、彼の影響力は現代美術の世界にとどまらず、デザイン、文学、音楽などあらゆるジャンルに及んでいます。
本展は、四国・宇和島への移住から25年を経て新しい局面を迎えつつある「大竹伸朗の現在」に焦点を絞った、久々の大規模な新作展となります。カッセルの森から美術館へと場所を移して新たに展示される《モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像》をはじめ、高さ6mに達する大型の平面作品《時憶/ゾーン》や、3層吹き抜けのエントランスに設置する巨大なインスタレーション《時憶/美唄》など、当館の建築や展示空間を最大限に活かして制作される最新作、そして、2011年より取り組んでいる〈時憶〉シリーズやグワッシュを用いた新たな作品群〈境界色〉など、まさに「ニューニュー」というタイトルにふさわしく、新作及び国内未発表の作品を中心に構成します。
比類のない熱量をもって常に前進し続けるアーティスト 大竹伸朗の「今」に立ち会い、次なる展開への予兆を感じる絶好の機会となることでしょう。
◎お知らせ
・会場内には非常に壊れやすい作品や、ネオン管など高電圧を使用した作品が展示されています。絶対に作品には手を触れないでください。
・会場内は撮影可です(フラッシュ・動画は不可)。撮影の際には、くれぐれも周りのお客様のご迷惑にならないようお気を付けください。
◎主な出品作品
○ 宇和島駅 1997年 (画像2)
かつて駅舎に取り付けられていたネオンサイン。丸亀駅前に建つ当館が「宇和島駅」に変容します。大竹が拠点を置く宇和島、本展開催地の丸亀、「憶速」開催地である高松。この3都市が「予讃線」を介してつながっていることを象徴しているかのようです。
○ 時憶/美唄 2013年 [初公開作品] (画像3)
巨大な鉄製ボーリングピンを用いた、高さ約10mの立体作品。ネオンサインで彩られた錆色のピンが館内のエントランスホールに屹立しています。素材となったボーリングピンは、大竹が北海道・美唄でこの物体を発見し譲り受けたものです。
○ 時憶/雲 2013年 [初公開作品] (画像4)
約300本の直管ネオンチューブからなる大型の立体作品。展示室の中空に浮かぶ様はまるで「ネオンの雲」のようです。展示室を照らし出すカラフルなネオン独特の光は、時に禍々しさを感じさせます。
○ 時憶/ゾーン 2013年 [初公開作品] (画像5)
高さ6m、幅4mを超える巨大な絵画。紙が幾重にも貼り重ねられ、赤い蛍光色(ネオンカラー)で描かれた画面は、『時憶/雲』と呼応し、私たちに危険な区域の存在を警告しているかのようです。
○ モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像 2012年 [国内初公開](画像6.7)
2012年ドイツ、カッセルで開かれた世界最大級の国際展「dOCUMENTA(13)」にて発表。今回は森の中ではなく、展示室内に場所を移して設置されました。この小屋は大竹自身の「身体」であり、その体内には彼のライフワークである「スクラップブック」を内包しています。再現に留まらず、丸亀で採集した素材や音などが大竹の手によってさらに加えられ、丸亀バージョンとして再生しました。
○ 焼憶 2013年
2013年、常滑の「世界のタイル博物館」にて初めて公開された新作。大竹のこれまでの作品が転写されたタイルや、倉庫に眠っていた試作品の陶板で構成された、重さ約1.5tの巨大な「本」です。
○ 〈境界色〉シリーズ 2011年− [初公開作品] (画像8)
2011年頃より大竹はバクテリアの生態にインスピレーションを受け、グワッシュを用いた作品の制作に精力的に取り組んできました。本展ではこの新しいシリーズより64点を展示しています。
○ 〈時場〉〈時憶〉シリーズ 2011年− [一部初公開作品] (画像9)
大竹が2011年より取り組んでいる新しいシリーズ〈時場〉〈時憶〉シリーズを一挙9点展示。〈時場〉は大竹の新刊『ビ』(新潮社刊)のカバーにも使用されています。
◎会場映像
撮影・編集:柏尾和直