猪熊弦一郎展 画家としてのはじまり Genichiro Inokuma
2023年6月17日(土)-9月18日(月・祝)
休館日:月曜日(ただし7月17日、9月18日は開館)、7月18日(火)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
◎観覧料
一般 300円(240円) 大学生 200円(160円)、高校生以下または18歳未満・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
*( )内は20名以上の団体料金(企画展料金は別途)
◎概要
猪熊弦一郎は1902年に香川県で生まれ、旧制中学を卒業するまで県内で育ちました。画家を目指した猪熊は東京美術学校(現東京藝術大学)に進学し、藤島武二に学びます。在学中の1926年、24歳になる年に帝国美術院展覧会(帝展)に初入選し、翌年以降も入特選を重ねるなど早くから頭角を表しました。本展では、猪熊が学生時代に描いた作品から帝展を舞台に活躍し、1938年に35歳でパリへ遊学するまでの作品を主にご紹介します。
猪熊はアトリエ内の静物や裸婦、旅先の風景といった画題を、形の捉え方や筆の運び、色遣いなどを変えながら何枚も描いています。そのなかには晩年まで描き続けたモチーフもありました。特別なことのない画題ながら自分がどう描きたいか、また描けるのか、絵を描くというのは「クリエイションというか、いままでになかったものを新たに探していくという喜びみたいなものがある」*と書いた猪熊らしいと言えましょう。
一方で帝展の入選作や、猪熊が仲間とともに設立した新制作派協会(現新制作協会)出品作は、寸法も大きく、1年に1度、その年で最も力を込めて描いたものです。これらの作品からは帝展、第二部会、そして新制作派協会へと発表の場を移すにつれ、群像という同一の形式でありながら色調や背景の構成が変化し、独自の描き方を得ながら画家として歩みを進めるさまが見て取れます。
90歳まで描き続けた猪熊が、その若き日々に精一杯、自分をぶつけて描いた作品をどうぞご覧ください。
*猪熊弦一郎「勇気」『私の履歴書』丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
[展示室A]
1.《自画像》1924、油彩・カンヴァス、41.1×41.5
2.《少年》1922、油彩・カンヴァス、116.6×91.0
3.《雪の道》1923頃、油彩・板、45.5×45.6
4.《習作(美術学校時代)》1925頃、油彩・カンヴァス、53.0×45.0
5.《題名不明》1926、油彩・カンヴァス、80.5×65.6
6.《題名不明》1927、油彩・カンヴァス、45.5×53.0
7.《題名不明》1927、油彩・カンヴァス、45.4×53.0
8.《題名不明》1929頃、油彩・カンヴァス、73.0×91.2
9.《題名不明》1929頃、油彩・カンヴァス、130.0×161.2
10.《着物の婦人1930、油彩・カンヴァス、145.5×112.0
11.《ギターを持った女》1930、油彩・カンヴァス、53.0×45.5
12.《題名不明》1930頃、油彩・カンヴァス、40.8×60.4
13.《横臥裸婦》1933頃、油彩・カンヴァス、112.0×145.3
14.《横たはる裸婦》1948、油彩・カンヴァス、60.5×72.5
15.《クッションと裸婦》1948、油彩・カンヴァス、45.7×52.8
16.《横臥裸子と鳥達》1991、アクリル・カンヴァス、96.0×127.0
17.《小豆島オリーブ園》1934、油彩・カンヴァス、50.3×61.0
18.《犬吠風景》1935頃、油彩・カンヴァス、38.0×45.5
19.《題名不明》1935頃、油彩・カンヴァス、52.9×72.5
[展示室B]
20.《眠れる女》1927、油彩・カンヴァス、116.8×90.9
21.《二人》1931、油彩・カンヴァス、160.1×129.2
22.《画室》1932、油彩・カンヴァス、181.8×257.2
23.《ピアノの前》1934、油彩・カンヴァス、180.0×290.0
24.《海と女》1935、油彩・カンヴァス、180.1×288.7
25.《昼》 1937、油彩・カンヴァス、191.5×129.0
26.《夜》 1937、油彩・カンヴァス、197.5×289.5
27.《黄昏 》1937、油彩・カンヴァス、193.5×130.5
28.《馬と少女》1935、油彩・カンヴァス、112.0×144.5