「犬と猫、どちらが好き?」 この問いに答えるならば、猫好きを自認しているか否かは |
別として、本書に収められた短編の作者はみな猫派だろうな。 |
もちろん2番目に収められた「みつちやん」を書いた猪熊は自他ともに認める猫好きで、 |
疎開先にまで連れていった飼い猫がおこした騒動の1件を愛情を持ってつづっています。 |
全編を通して温かい視線と冷静で客観的な視線が併せ持たれ、単なるペットの自慢話 |
に終わっていないのは作者の顔ぶれのせいなのか、時代のせいなのか。猫好きでな |
くても楽しめます。 |
本書は1955年に中央公論社から出版された『猫』を再編集したものです。当時は装丁、 |
挿絵を猪熊が担当していましたが、このたびクラフト・エヴィング商會によるシックで素敵 |
な創作・デザインが加わり、装いも新たに発売されました。 |
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***美術館1階ミュージアムショップにて販売中*** |
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