猪熊弦一郎展 1930年代の具象表現 Genichiro Inokuma: 1930’s Paintings
会期:2020年10月13日(火)-2021年1月11日(月・祝)
休館日:月曜日 (11月23日、2021年1月11日は開館)、11月24日(火)、12月25日(金)-31日(木)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
◎観覧料
一般 300円(240円) 大学生 200円(160円)、高校生以下または18歳未満・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
*( )内は20名以上の団体料金(企画展料金は別途)
1930年代の猪熊の作品はそれまでの写実的な描写から、曲線やボリュームを強調して描く、変形(デフォルメ)して描く、など様々に変化しました。1935年の帝展改組 ※ に反対して、無鑑査級の洋画家を中心とする有志たちによって結成された第二部会に参加したものの、翌1936年には同会を脱退し、志を同じくする伊勢正義、内田巖、小磯良平、佐藤敬、三田康、中西利雄、脇田和、鈴木誠と新制作派協会(現 新制作協会)を結成しました。以後、「政治的抗争を排し、芸術運動の純粋化」をスローガンにした同会を発表の舞台にします。猪熊は帝展を離れたことで、より純粋な気持ちで制作に取り組む環境を手に入れました。
1930年代は、シュルレアリスムや抽象主義などの新しい芸術運動が日本に広く紹介された時期です。雑誌等の印刷物のほか、1932年の巴里東京新興美術展覧会や1937年の海外超現実主義作品展等において多くの作品や資料によって紹介され、美術界に影響を与えました。一方で1931年の満州事変、1936年の二・二六事件、1937年の日中戦争勃発など、日本は帝国主義国家としての道を歩み、思想弾圧の強化と軍備拡張がなされていました。本展ではこのような時代背景の中で猪熊が描いた絵画をご紹介します。
また、企画展「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」に関連して、窓が描かれた同時期の作品も1点ご紹介します。合わせてお楽しみください。
※ 帝展改組
文部大臣の松田源治が、洋画の二科、春陽会や日本画の日本美術院など帝展以外の在野の諸美術団体から有力画家を帝展審査員に加えることで、美術の国家統制を強化することを目的として発表された改革案。従来の帝展無鑑査の資格を全て取り消しにするという一方的な案だったため、画家たちの反発が大きく、美術界は混乱に陥った。
- 作品タイトル 制作年、技法・材質、サイズ(縦×横 cm)
- 《窓と星座》1985年、アクリル・カンヴァス、194.0×258.8
- 作品タイトル 制作年、技法・材質、サイズ(縦×横 cm)
- 《コンポジション》1930年、油彩・カンヴァス、181.7×257.0
- 《画室》1932年、油彩・カンヴァス、181.8×257.2
- 《ピアノの前》1934年、油彩・カンヴァス、180.0×290.0
- 《海と女》1935年、油彩・カンヴァス、180.1×288.7
- 《二人》1936、油彩・カンヴァス、194.0×130.0
- 《昼》 Daytime 1937、油彩・カンヴァス、191.5×129.0
- 《夜》 Night 1937、油彩・カンヴァス、197.5× 289.5
- 《黄昏》 Twilight 1937、油彩・カンヴァス、193.5× 130.5
- 《妙義山 宿にて》1935年頃、油彩・カンヴァス、45.4×52.9
- 《自画像》1925年、油彩・カンヴァス、37.8×37.8
- [アートセンター]
- 《窓》1984年、アクリル・カンヴァス、194×130.3
- [カフェMIMOCA]
- 《スペース都市 C》1982年、アクリル・カンヴァス、127.0×96.4