猪熊弦一郎展 手の中の小さな言葉-紙に描いた作品から Genichiro Inokuma
会期:2012年2月4日(土)−3月4日(日)
*会期中無休
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
◎観覧料:一般 950円(760円)、大学生 650円(520円)
高校生以下または18歳未満・丸亀市内に在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方は無料
*( )内は前売り及び20名以上の団体料金(常設展料金含む)
◎前売券販売場所
・[丸亀]あーとらんどギャラリー 0877-24-0927、オークラホテル丸亀 23-2222、おみやげSHOPミュー 22-2400、きままや 22-9361(1月中旬より発売開始予定)
小品は面白い 描く程に色んなアイデイアがワイて来て楽しくなる
(猪熊弦一郎の日記より 1970年7月6日付)
猪熊弦一郎(1902-1993)は70年に及ぶ画業を通じて、多くの作品を残しました。そのうちの2万点あまりが丸亀市猪熊弦一郎現代美術館に収蔵されており、その9割以上は紙に描かれています。
紙は絵を描く支持体として、カンヴァスに比べると概して身近と言えるでしょう。持ち運びや作画の準備が手軽なため、思いつきをさっと描きとめたり、新しいアイデアを次々試みたりできますし、画面が小さいので短時間で完成させることもできます。素描や下絵のように、同じモチーフや構図が繰り返し描かれることもあります。こうして描かれた絵には、画家の頭に浮かんだ当初のイメージや制作の過程、テクニックやオリジナル性の獲得への痕跡があらわれており、より構えのない率直な表現を見ることができます。描きこまれたカンヴァスの大作を一冊の本だとすれば、紙の絵一枚一枚は、画家の手の中からこぼれ出た小さな言葉のようなものかもしれません。
本展では、初公開を多数含み、本格的な画紙からスケッチブック、メモ用紙にいたるまで、大小さまざまな紙に描かれた猪熊の作品を紹介します。猪熊表現の魅力をひも解く「画家の言葉」の数々をご堪能ください。