鑑賞教育について考える会
—丸亀市猪熊弦一郎現代美術館所蔵作品を活用した鑑賞教材開発—
Research Program for Art Education
◎「鑑賞教育について考える会」について
当館では故猪熊弦一郎の「子どもたちの豊かな感性と創造力を育む」という遺志に基づき、開館(1991年)以来様々な教育普及活動を続けています。当初より近隣および遠方からの学校団体にご来館いただき、たくさんの子どもたちが当館にてさまざまな作品との出会いを体験していることは大変喜ばしいことです。 また近年、学習指導要領にて【鑑賞】を行う際、地域の美術館の活用が謳われていることもあり、当館でも鑑賞を取り入れた授業が行われ先生方の研究会等で発表されています。このような状況の中、先生方から「美術館へ来館するにあたり事前授業を行いたいが、教室で子どもたちに見せられるような作品図版はないだろうか」とお問い合わせを何度かいただきました。あらかじめ美術作品における「鑑賞=見ること」を教室で、楽しく、効果的に体験させることができれば、そののちに美術館に来館したとき、実物の作品とのより豊かな出会いが期待できると考えました。そこで平成20年度より月1回程度「鑑賞教育について考える会」をもち先生方と研究・協力して学校現場で使いやすく、また子どもたちの効果的な【鑑賞】を促すことができるような学習教材の開発に取り組んできました。
その成果として、現在では鑑賞教材「ミモカ・アートカード」、映像教材「guén 猪熊弦一郎」、大型図版「みんなのミカタ」、大型図版「みんなのミカタ2」の4種の教材を開発し、貸し出しを行っています。当館では今後もこれらの教材の普及活動を行うとともに、今年度はこれらの活動をまとめた報告書を作成する予定です。鑑賞教材の普及や鑑賞教育に関心をお持ちの方々のご参加をお待ちしております。
○参加者募集のご案内
対象:学校の先生方(図工・美術科専任の先生に限りません)ならびに鑑賞教育に関心がある方
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館3階会議室(1階受付にて会場のご案内をします)
お申込み方法:電話またはFAXでお名前、学校名、連絡先電話番号をお知らせください。
お問い合わせ先
〒763-0022 丸亀市浜町80-1
TEL:0877-24-7755
FAX:0877-24-7766
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 スクールプログラム担当
◎これまでの内容
閉会のお知らせ (2017年3月26日)
第87回をもって、「鑑賞教育について考える会」を終了いたしました。
本会は、学校の先生方から寄せられた「美術館で見学するにあたり、事前授業で子どもたちに見せられる作品図版はないだろうか」という声をもとに、授業に活用できる教材を開発することを目的として、2008年度より活動を開始しました。教材開発にはじまり、教材の普及活動、企画展関連ワークシートの作成、鑑賞教育をテーマとした講演会、子ども向けの鑑賞会などさまざまな活動を行ってまいりましたが、当初の目的である鑑賞教材制作が完了したため、本会を2016年度で終了することといたしました。
9年間に及ぶ本会につきまして、これまでご参加・ご協力いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。今後とも当美術館および鑑賞教材をご活用いただけますと幸いです。
第87回 (2017年3月26日)
・「鑑賞教育について考える会」終了のお知らせ
・これまでの活動の振り返り
第86回 (2016年12月17日)
・10代向け作品鑑賞会全体のまとめ
・近年の活動について振り返り
第85回 (2016年10月29日)
・10代向け作品鑑賞会の検証 (音声や写真の記録をもとに内容について)
第84回 (2016年9月10日)
・10代向け作品鑑賞会後半の検証
・10代向け作品鑑賞会全体の検証
10代向け作品鑑賞会 (2016年8月30日)
10代向け作品鑑賞会
①8月 18日(木)13:00~ ②8月 19日(金)10:00~ ③8月 22日(月)10:00~
④8月 23日(火)10:00~ ⑤8月 29日(月)13:00~ ⑥8月 30日(火)13:00~
・鑑賞中の様子の記録補助
・参加者たちとの話し合い
第83回 (2016年8月22日)
・10代向け作品鑑賞会前半の検証
・10代向け作品鑑賞会後半の実施・検証方法について最終確認
第82回 (2016年7月23日)
・10代向け作品鑑賞会のリハーサル
・10代向け作品鑑賞会の実施・検証方法について最終確認
第81回 (2016年6月18日)
・10代向け作品鑑賞会の試行
・10代向け作品鑑賞会の検証方法について確認と意見交換
第80回 (2016年5月22日)
・10代向け事業の29年度以降の展開について提案
・10代向け作品鑑賞会の内容の候補決め
第79回 (2016年4月17日)
10代の考える会参加者の募集について検討と準備
10代向けの作品鑑賞会の内容と開催時期について検討
第78回 (2016年3月26日)
10代でどのような体験をすることが活動の目的に近づくのか話し合い
第77回 (2016年2月21日)
10代向け事業の目標の確認
事業内容について整理と検討
第76回 (2016年1月21日)
10代向け事業の対象となる中高生について聞き込み調査の報告
10代向け事業内容の案出し
第75回 (2015年12月12日)
27年度後半からの活動(10代向け事業)について提案と話し合い
第74回 (2015年10月25日)
企画展「猪熊弦一郎展 みんなで伝える、好きになる」関連ワークシートの完成報告
27年度後半の活動について話し合い
第73回 (2015年9月12日)
企画展「猪熊弦一郎展 みんなで伝える、好きになる」関連ワークシートの最終確認
第72回 (2015年8月9日)
企画展「猪熊弦一郎展 みんなで伝える、好きになる」関連したワークシートの設問および全体の構成について検討
第71回 (2015年7月11日)
企画展「猪熊弦一郎展 みんなで伝える、好きになる」に関連したワークシートの詳細決め
27年度後半の活動について話し合い
第70回 (2015年6月28日)
教員向け研修会実施の報告
企画展「猪熊弦一郎展 ちかづく・つたわる・すきになる(仮称)」に関連したワークシート作成について
第69回 (2015年5月17日)
教員向け研修会の改善点の報告
今年度の活動内容について検討
鑑賞教材利用と団体来館を結びつける手段について意見交換
企画展「猪熊弦一郎展 ちかづく・つたわる・すきになる(仮称)」に関連したワークシート作成について
第68回 (2015年4月26日)
今年度の活動内容検討
教員向け研修会の改善
鑑賞教材と団体来館の連携
企画展「猪熊弦一郎展 ちかづく・つたわる・すきになる(仮称)」に関連したワークシート作成について
第67回 (2015年3月22日)
講演会「鑑賞からまなぶこと」(2015年2月28日)実施のご報告
来年度の方針について話し合い
第66回 (2015年2月21日)
講演会「鑑賞からまなぶこと」(2015年2月28日)広報についてご相談
来年度の方針について話し合い
第65回 (2015年1月18日)
美術館での鑑賞を考える講演会企画についての話し合い
来年度の方針について話し合い
第64回 (2014年12月21日)
美術館での鑑賞を考える講演会企画についての話し合い
今後の「鑑賞教育について考える会」メンバー募集について
第63回 (2014年11月30日)
美術館での鑑賞を考える講演会企画についての話し合い
鑑賞教育について考える会メンバー募集企画について
楽しみながら作品を見る!鑑賞ワークショップ体験
第62回 (2014年10月11日)
美術館での鑑賞を考える講演会企画についての話し合い
第61回 (2014年9月7日)
鑑賞教育についての講演会企画についての話し合い
学校団体来館促進チラシ完成のご報告
対話型鑑賞の体験会
第60回 (2014年8月3日)
鑑賞教育についての講演会企画についての話し合い
学校団体来館促進チラシ作成に関してのご相談
第59回 (2014年6月22日)
鑑賞教育についての講演会企画についての話し合い
第58回 (2014年5月10日)
「楽しく体験!ミモカで鑑賞プログラム」(先生向けデモンストレーション)について話し合い
第57回 (2014年4月20日)
次回ワークショップ(先生向けデモンストレーション)について話し合い
今年度の方針、実施企画について
第56回 (2014年3月9日)
「ミモカ・アートカードを使ってみよう!」の報告
次回ワークショップ(先生向けデモンストレーション)について話し合い
第55回 (2014年1月25日)
「ミモカ・アートカードを使ってみよう!」実施についての最終打ち合わせ
第54回 (2013年12月7日)
当館の鑑賞教材を用いたワークショップ(先生向けデモンストレーション)企画・実施内容について話し合い
第53回 (2013年10月20日)
企画展「猪熊弦一郎展 新しい美ー抽象の探求」に関連したワークシート校正
今後の活動について
第52回 (2013年9月28日)
企画展「猪熊弦一郎展 抽象への目覚め(仮称)」に関連したワークシート校正
第51回 (2013年8月18日)
本会の方針について確認
研修等の報告
企画展「猪熊弦一郎展 抽象への目覚め(仮称)」に関連した学校団体来館促進活動について
第50回 (2013年7月21日)
企画展「猪熊弦一郎展 抽象への目覚め(仮称)」に関連した学校団体来館促進活動について
今後の方針について
第49回 (2013年6月2日)
丸小研での報告書配布・鑑賞教材お知らせについて
今年度の取り組みについて
第48回 (2013年4月21日)
当会にて開発した鑑賞教材の報告書作成の完成報告
教員向け研修会について
第47回 (2013年3月10日)
当会にて開発した鑑賞教材の報告書作成の進捗報告および編集・校正
第46回 (2013年2月11日)
当会にて開発した鑑賞教材の報告書作成の進捗報告および編集・校正
第45回 (2012年12月25日)
当会にて開発した鑑賞教材の報告書作成の進捗報告
鑑賞教材に関するアンケート調査(丸亀市内の小学校教員全員を対象)の結果について
第44回 (2012年11月10日)
当会にて開発した鑑賞教材の報告書作成の進捗報告。
次年度の方針について話し合い。
第43回 (2012年10月21日)
遠足にあたっての学校団体来館促進活動についてご報告。
報告書作成について話し合い。
第42回 (2012年8月18日)
遠足にあたっての学校団体来館促進活動について。
報告書作成について話し合い。
第41回 (2012年6月30日)
大型図版第2弾の完成報告。
「塩田千春 私たちの行方」展に関する学校来館促進活動の途中経過報告。
報告書作成について話し合い。
第40回 (2012年5月6日)
大型図版第2弾に添付する教師用ガイドの内容校正。
今年度の取り組みについて話し合い。
「塩田千春 私たちの行方」展の途中経過報告。
第39回 (2012年4月15日)
大型図版第2弾に添付する教師用ガイドの内容校正。
第38回 (2012年3月4日)
大型図版第2弾に添付する教師用ガイドの内容を検討。
「塩田千春 私たちの行方」展における学校来館の促進についてのご報告。
第37回 (2012年2月5日)
大型図版第2弾で授業をする際のアプローチを検討。
「塩田千春 私たちの行方」展における学校来館の促進について。
第36回 (2012年1月22日)
大型図版第2弾への取り組みとして図版の検討及び、ワークシートの研究。
「塩田千春 私たちの行方」展における学校来館の促進について。
第35回 (2011年12月25日)
大型図版第2弾への取り組みとして図版の検討及び、ワークシートの研究。
「塩田千春 私たちの行方」展における学校来館の促進について。
第34回 (2011年10月29日)
大型図版第2弾への取り組みとして図版の検討及び、ワークシートの研究。
塩田千春展(仮称)における学校来館の促進について。
第33回 (2011年9月11日)
完成した鑑賞教材「大型図版 みんなのミカタ」の普及計画。
本年度の方針について検討。
年度末に開催予定の塩田千春展(仮称)の学校来館の促進について。
第32回 (2011年5月15日)
大型図版に付随するガイドの文字校正および内容確認。
図版完成後の普及計画について。
第31回 (2011年3月20日)
大型図版に付随するガイドの内容及び構成を再検討した。今回の教材の名称を「鑑賞学習教材 大型図版 みんなのミカタ」と決めた。
第30回 (2011年2月26日)
大型図版に付随するガイドの内容及び構成を再検討した。
第29回 (2011年2月5日)
前回に引き続き、大型図版に使用する6点の作品画像を用いて、鑑賞の授業を行う際の補助となるようなガイドの内容及び構成を検討した。また、図版のサイズをB2(ポスターサイズ)に決定した。
第28回 (2011年1月15日)
前回に引き続き、大型図版に使用する作品を用いてガイドの内容及び構成を検討した。
第27回 (2010年12月4日)
実際に大型図版に使用する作品を用いてガイドの内容を検討した。
第26回 (2010年11月13日)
前回に引き続き、他館の取り組みを参考に、大型の図版を使った授業時に必要となるガイド等の内容を検討した。
第25回 (2010年10月23日)
他館の取り組みを参考に、大型の図版を使った授業時に必要となるガイド等の内容を検討した。
第24回 (2010年8月30日)
猪熊弦一郎の作品を用いた大型の図版の作成を目指し、図版を用いた授業時に必要となるガイドやワークシートの内容を検討した。
第23回 (2010年8月1日)
本年度開発に取り組む鑑賞教材を、当館所蔵の猪熊弦一郎の作品を用いた大型の図版とし、授業展開を想定しつつ、使用図版・内容を検討した。
第22回 (2010年7月10日)
本年度開発に取り組む鑑賞教材に、猪熊弦一郎の作品を用いた大型の図版が候補に挙がり、検討を進めた。
また、学校で図版を用いた鑑賞の授業をする際の、先生の言葉がけの重要性について話し合いを行なった。
第21回 (2010年6月19日)
平成21年度を通して開発した、映像教材「guén 猪熊弦一郎」(DVD)完成試写。
上記に添えるガイド(本教材の内容や、収録作品について記載)の校正。
本年度開発をする鑑賞教材の概要について検討。
第20回 (2010年3月13日)
制作会社との打ち合わせ報告。
映像教材の映像試写、および最終校正。
第19回 (2010年2月13日)
制作会社との打ち合わせ報告。
教材完成までのスケジュール報告。
第18回 (2009年12月5日)
ミモカ・アートカード普及計画の経過報告。
制作会社との打ち合わせ報告。
次年度の教材開発について。
第17回 (2009年10月31日)
ミモカ・アートカード普及計画の経過報告。
制作会社との打ち合わせ報告。
第16回 (2009年7月23日)
ミモカ・アートカード普及計画の経過報告。制作会社との打ち合わせ報告。
猪熊に関する映像資料を鑑賞し、教材の内容について検討。
第15回 (2009年6月13日)
ミモカ・アートカード普及計画の経過報告。
猪熊に関する映像資料を鑑賞し、映像の教材を作るにあたってのポイントを検討。
第14回 (2009年5月9日)
ミモカ・アートカード普及計画の進行状況を確認。
猪熊に関する映像資料を鑑賞し、映像の教材を作るにあたってのポイントを検討。
第13回 (2009年4月4日)
ミモカ・アートカードの普及計画について検討。
本年度作成予定の映像教材について検討。
第12回 (2009年3月20日)
ミモカ・アートカードの普及計画について検討。
来年度の鑑賞教材開発(映像)について研究。
第11回 (2009年2月28日)
ガイドブック全体の構成・内容確認・文字校正。
ミモカ・アートカードを入れる箱のデザインについて検討。
第10回 (2009年2月14日)
ガイドブックの構成、イラスト、貸出しシステムの検討。
第9回 (2009年1月24日)
アートカードやガイドブックの内容、デザインについて検討。
アートカードに使用する作品の再検討。
第8回 (2009年1月5日)
アートカードゲームのルールや、解説文の校正。
これに付随して必要な資料の検討。教材完成までのスケジュール確認。
第7回 (2008年12月13日)
小、中学校の研究会の際にとったアンケートをもとに、アートカードゲームの内容について再検討。
第6回 (2008年11月1日)
アートカードに使用する作品を決定。
アートカードゲームの内容や問題点について検討。
第5回 (2008年10月18日)
当館所蔵作品のポストカードを使って、子どもたちとアートカードゲームを試した様子を録画ビデオにて鑑賞。
問題点など検討。
第4回 (2008年9月20日)
今回の鑑賞教材製作にあたり大事にしたいポイントを話し合う。
第3回 (2008年8月11日)
他館教材など体験・研究。
(川崎市岡本太郎美術館、宮崎県立美術館 他)
第2回 (2008年8月1日)
他館教材など体験・研究。
(神奈川県立近代美術館、神戸市立小磯記念美術館、国立美術館 他)
第1回 (2008年7月4日)
趣旨説明、丸亀市小学校教育研究会図画工作部会の先生方にご協力いただいた鑑賞に関するアンケート集計を分析し、現状把握と今後の課題について話し合う。